あんまり楽しい話でもないけれど
大学の頃の事である。
ボクは、演奏して誰かに「コイくん、良かったよ。」と。
そう言って貰えるのが凄く嬉しかったわけで。
ところが、音大なんて行っちゃったもんだから、上手くて当然。
自分的にちょっとナイスな演奏をしたって、誰も誉めちゃくれない。
本来、聴衆に対して少しでも説得力を持つ演奏をする為に。
更なる努力をするべきだったと。
今ならそう思える。
けど、ボクの未熟すぎる脳はある仮定を持つに至る。
「誉めて貰うのが好きなだけで、本当は音楽なんか好きじゃないんじゃないか。」
この疑惑を超越するのは中々難しかった。
実際、音大に居ながらにして音楽を離れてみたり。
何ヶ月も自分から楽器に触らなかったり。
正直、かなり苦しい時期だったと思う。
今までの自分の拠って立つところを無くしたようなもので。
街中をふらふら彷徨うことも多くなってた。
で、ある日。
雑踏を歩いてる時に、突然耳に入ったメロディがあって。
街頭のスピーカから流れてたんだけど。
そこで突然「あぁ、やっぱ音楽好きなんだよな。」って。
本当に突然そう思えたのです。
When you wish upon a star,
Makes no difference who you are,
Anything your heart desires
will come to you.
If your heart is in your dream,
No request is too extreme,
When you wish upon a star
As dreamers do.
だから、今は純粋に音楽が好きだと思えるのです。
ここより、永遠に。
よし、まだ頑張れる、ボク。