Let it be

賢者は多くを語らない。
知識は人一倍あるのに、何故語らないのか?
それは恐らく。
「語るに落ち」たくないためだと思われる。


頭がいいヤツは、通常自分のことを語らない。
何故ならば、自身について語ると、必然的に思考パターンや
性格、趣味なんかを相手が知ってしまう。
つまり、「こいつはこういうヤツだ」という規定が他人の中
で決まって行ってしまう。
意見を求められても、「いや、いいんじゃない、どうでも。」
と韜晦するわけだ。
興味を持って(いることを他人に知られて)しまえば、それは
自身を構成する要素を他人に知られてしまう。
だから、賢者は囁くのだ。
「Let it be.」と。


というわけで。
ボクはちっとも賢者になんかなりたくない。
知られた結果が「期待はずれ」でないために努力は継続する。
スノッブな人間だと想われてもいい。
愚者にしか見られない夢があるのだ。