生ビール一杯分の幸運

今日、自宅に帰る途中でさ。
ロサ会館の1Fでドネルケバブを焼いてる
アブラハムってゆーシリア人に呼び止められた。


彼を店以外の場所で見たのは初めてだったが。
いよ〜って挨拶をして、自転車で脇を通り抜けようとした。
したらね、凄く必死な形相で話し掛けてくる。
訊くと、携帯を落としたらしい。
で、警察に届けようと思うけれど、是非一緒にきて欲しいと。
言うんだよな、コレが。


さすがに可哀想だと思って警察に届けるのに付き合ってあげた。
彼曰く、どうしても電話番号のデータを無くしたくないらしい。
池袋の北口で、電車を降りる時に最後に通話したというので。
駅にも行って見ることを提案した。


で、駅の事務室に行ったわけだよ。
アブラハムは遺失物届けを書いている。
ボクは、去年の暮れ(今年の初めか?)に、ボクがPHSを無くした時に
見つけてくれた友人の言葉を思い出して。
試しに彼の電話に電話を掛けてみた。


そしたらね、丁度その時に入ってきた別の駅員さんの手に握られてた
携帯が鳴り出したんだよ。
そしてアブラハムはカタコトの日本語で叫ぶ。
「ソレワタシのケイタイ!」
その場に居た全員びっくり。
もちろんボクもね。(笑)


彼が生ビールを奢ってくれると言うので。
彼の店に寄って生ビールを頂いた。
丁度350円。
生ビール一杯分の幸運だった。