Melissa

 キミの手で 切り裂いて
 遠い日の 記憶を
 哀しみの 息の根を 止めてくれよ
 さあ 愛に焦がれた 胸を貫け


ふむ。
割と自虐的な歌詞のサビですよね。
「切り裂く」
「息の根を止める」
「胸を貫け」
結構穏やかじゃない内容です。
そしてBメロ。


 なあ お前の背に
 俺を 乗せてくれないか
 そして 一番高いトコで
 置き去りにして
 優しさから
 遠ざけて


遠いものへの憧れを感じます。
そして、そこに辿り着けないような。
そんな自分だったら。
キミの手で切り裂いて欲しい。
そんな風に叫んでいる。
そんな気さえします。


なれないから憧れる、のか。
なりたいから憧れる、のか。
どちらにせよ、今の自分が持っているもので
満足するのならば。
憧れるというコトはありえません。


ソレは向上心とかそういう即物的な意味合いではなく。
マッチ売りの少女がマッチを擦った灯の中にだけ。
そんなギリギリなときだけに見ることを許されるような。
そういう種類の渇望なんじゃないかと。
ボクはそう思うのですよ。