超新星メギド

星野之宣の作品。
最近文庫で復刻されたのだ。
なんの本で読んだかさっぱり覚えてなくて。
ベアーズクラブ辺りな気がしてたんだけど。
初出を検索してみたら学研の「UTAN」だって。
そんな雑誌読んでたかなぁ??
載っていたのは1988年3月号。
つまり、ボクが高校1年生を終える頃の作品。
昭和天皇崩御して、バブル経済に陰が差し。
ホーキングによってアインシュタインシュレディンガーが結びつき。
ボクは躍起になってThe SQUAREの"Omens of Love"をコピーしてた。
そんな頃だ。


全天で最も明るい恒星、シリウス。天狼星。
シリウスは、8.7光年とかなり太陽系に近い恒星(その為に明るい)で。
青く耀くこの星の陰に、実は赤色巨星が隠れていた、という設定。
この赤色巨星超新星爆発によって地球が被る災厄を描いたもの。
訪れる災厄は、ニュートリノによる被曝とオゾン層の消滅による紫外線。
破壊され行く人間のDNAと寒冷化の進む地球。
そして、数十年後に訪れる衝撃波によるカタストロフ。
さらに、千年以上後にやって来るであろう、超新星メギド自体の破片。
これらに敢然と立ち向かう人類を描いたものである。
実は、ボクが一時期物理学を志向したのはこの作品に拠る所が大きい。
何度読んでも涙が止まらなくなる作品である。
せっかく世に広まるチャンスを得たので。
もしも興味があったら読んでみてください。
「大いなる回帰」って短編集に入ってます。