摂理を語るモノ

雨が降っている。
雨はボクをややアンニュイな気分にさせる。


 ピンク色の傘。
 雑草の生い茂る空き地。
 手渡されることのなかった時計。
 そして、背中越しの喪失。
 記憶は喪われず、誓いと涙のみが残った。


ご存知、ONE〜輝く季節へ〜の里村茜シナリオのクライマックス。
クラナドはプレイしていないので良く知らないのだが。
一連の作品群には、作品の摂理を語る存在が常に用意されていた。
 ONEでは里村茜と氷上シュン。
 Kanonでは美坂栞
 Airでは霧島佳乃
作品の摂理を言葉で語ることについての賛否はあると思う。
シナリオライター的にはあまり嬉しくないのかも知れないけど。
けど、それにより読者側の理解はかなり深まる。
当然、哀しみや切なさといった感情と共に。


雨が降ると里村茜が泣き崩れるシーンが浮かぶ。
だから。
雨はボクをややアンニュイな気分にさせる。