遠い眼差し

One〜輝く季節へ〜 ED


横断歩道で背中から抱き締められた時。
雨の中、渡せなかったプレゼントが地に落ちた時。


幾度となく時間の狭間で。
永遠を刻んだことだったろう。


永遠を望む、という契約は。
その一言により不動のものとなり。
永遠の世界に居続けることで。
哀しみを終わらせることができるはずだった。


永遠を拒むものは人との繋がりだけ。
過去の自分の哀しみを。
乗り越える力とすることができる。


世界を閉ざすには代償が必要であり。
一度対価が支払われたなら契約は覆せない。


過去に望んだことを否定する。
まるでそれは。
永遠なんて在り得ないことの証明のようだ。


それでも。
それは、人との絆が存在しなければ。
為し得ない奇跡なのかも知れない、と思う。